18歳制限と夜間禁止。BRJ「TOCKLE」が長野市で示す電動キックボードの安全基準
BRJ株式会社が長野市で再開する電動キックボードシェア「TOCKLE」のトライアルについて解説。法定16歳の制限を独自に18歳以上へ引き上げ、夜間運用を禁止する同社の安全志向と、損保データを活用した自動停止機能の狙いを読み解きます。
特定小型原付のシェアリングサービスにおいて、収益の柱とされる夜間運用を切り捨て、利用年齢のハードルをあえて上げる選択をする事業者が現れました。BRJ株式会社が長野市で展開する「TOCKLE」の取り組みは、モビリティシェアの安全性に対する一つの回答を提示しています。
同社は2026年4月30日より、トヨタレンタリース長野およびあいおいニッセイ同和損保と共同で、電動キックボードのシェアリングトライアルを再開します。長野店を拠点とし、利用時間を6時から17時に限定して実証を進めます。
法的に16歳以上であれば免許不要で乗れる特定小型原付ですが、本サービスでは長野エリアでの利用対象を独自に18歳以上へ引き上げました。成人年齢で区切ることでユーザーの免許保有率を高め、交通ルールの理解度を担保する狙いが読み取れます。さらに、飲酒運転リスクを排除するために夜間の貸出を全面的に禁止する判断は、業界内で稼ぎ時とされる常識に対する強いアンチテーゼとして映ります。
システム面でも踏み込んだ安全対策を導入しています。あいおいニッセイ同和損保が持つ地球約706万周分に及ぶテレマティクスデータを、車両制御に直結させました。自動車の急ブレーキが多発する地点を125メートルメッシュで分析し、事故リスクの高いエリアへ電動キックボードが進入すると自動で走行を停止するノーライドゾーンを設定しています。過去の事故履歴だけでなく、潜在的な危険挙動のデータを活用した予測的なジオフェンシング運用は、地方都市での安全な交通網構築に向けた有効なアプローチを描き出します。
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