掛川市で始まったTOCKLE、安全最優先で地方の「足」を目指すBRJの哲学
BRJが静岡県掛川市でマイクロモビリティ「TOCKLE」の実証実験を開始。地方の交通課題解決と安全性を両立させる戦略とは。夜間運用禁止やジオフェンス機能など、利益よりも利用者の安全を優先する同社の事業哲学を解説します。
BRJ株式会社が展開するマイクロモビリティシェアサービス「TOCKLE」が、地方の交通課題解決と徹底した安全思想を両立させる独自のモデルを静岡県掛川市で展開します。これは単なる移動手段の提供ではなく、同社のビジョンである「人と街に感謝される未来の公共交通」を具現化する試みです。
2026年6月18日から10月18日まで、掛川市内で「カケガワ de チョイノリ!」と題した実証実験が始まりました。掛川駅周辺や市役所など5箇所に、三輪電動シートボード、電動キックボード、電動アシスト自転車の3種類の車両が配置されます。市の「全市生涯学習学びのキャンパス化プロジェクト」の一環として、観光資源や地域資源を繋ぐ二次交通の役割を担います。
この取り組みの背景には、BRJの安全を最重要視する事業哲学があります。同社は、多くのシェアサービスが収益源とする深夜帯の利用を全面的に禁止。これは、飲酒運転などのリスクを回避し、利益よりも安全を優先するという明確な意思表示です。さらに、GPSで走行エリアを管理し、危険な場所への侵入を物理的に防ぐ「ジオフェンシング機能」も搭載しています。
BRJは、あえて事業展開の主戦場を「地方」と定めています。バスや鉄道の減便が進む地域の「交通空白」を埋めることを目指しており、交通量が比較的少なく道幅に余裕のある地方は、安全な運用がしやすいという判断もあります。代表取締役社長の宮内秀明氏が物流ドライバーとして培った現場経験が、この徹底した安全志向の源泉にあることも、同社のユニークな特徴と言えるでしょう。
掛川市での実証実験は、TOCKLEが目指す「安全な地方の足」というモデルが、地域の活性化にどう貢献できるかを示す重要なステップとなりそうです。
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